ケーススタディ:酒類専門商社の老舗 株式会社モトックスの成長を支えるのはDelphiを活用した情報システム

投稿者:: Hitoshi Fujii

概要: 90年代後半のワインブーム以来、すっかり国民に定着したかに見える輸入ワイン。しかし、昨今では、酒販業界の再編など、その環境は厳しいものになってきている。そんな中で、確実に売り上げを伸ばしている株式会社モトックスは、酒類専門商社の老舗だ。長年の経験に裏打ちされた品揃え提案の影には、それを支える情報システムの存在があった。

    ワインブームをきっかけにシステム導入を検討

「定番商品だけでも1100アイテムぐらいあるんですね。スポットも入れると2000アイテムを超える。これだけの商品を効率よく管理するには、システムがしっかりしていないといけない」株式会社モトックス 管理本部 本部長の南 芳男氏は、こう説明する。「システム導入のきっかけは、98年のワインブームでした。ちょうどこの年に東京オフィスをオープンして拠点が2つになった。しかも、アイテム数も400ぐらいから、徐々に拡大するようになったのです」

株式会社モトックスは、大正4年9月創業の酒類専門商社の老舗。輸入ワインは扱い始めて17~8年で、現在では、売り上げの85%を占め、その他、地酒、焼酎、泡盛などを取り扱っている。世界各国の良質でコストパフォーマンスの高いワインを開拓し、酒販店、量販店、ワイン専門店などに販売している。

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左から管理本部本部長 南 芳男氏、情報システム課 主任 秦 榮禧氏、同課 橋本 藤太郎氏。


モトックスでは、かつて、大阪本社のオフコンを使用して、在庫チェック、売掛金のチェックなどをしていた。「東京オフィスからは、電話やFAXで処理を依頼しなければならない。本当に不便でした」こう語るのは、管理本部 情報システム課 主任の秦 榮禧氏。ワインブームによる取扱量の増加と、オフィスが複数拠点になったことが重なり、販売管理に大きな負担がかかり始めたのである。

現在のシステムに至る開発を検討しはじめたのは、2000年頃。iSeriesの導入を決定したことから、株式会社ミガロが開発に加わり、Delphi/400の採用が決まった。ミガロでは、iSeriesとDelphiを組み合わせた開発について豊富な実績を持っており、開発はDelphiと決めているという。生産性の高さ、ユーザーへのきめ細かい配慮が可能なインターフェイスの設計など、Delphiから得られる恩恵は大きい。

    リアルタイム情報管理が在庫の確保でも活躍

2001年に稼動開始したシステムによって、すべての販売管理、仕入れ、販売、売掛金の管理が可能になり、リモートからのアクセスにも対応した。操作性も格段に向上し、業務効率化に大いに貢献した。また、リアルタイムでの情報管理が可能になったことによって、在庫の確保などでも威力を発揮するようになった。

「代替品がないというのがワインの特徴なんです」(南氏)。欲しい商品は重なるもの。売りたいものをいかにキープするかが重要なのだ。同社では、稀少ワインの割り当てをシステム上で行い、限られた数量の貴重なワインを、営業マンが確実にお客様に届けられるようにしている。「以前はEXCELを使って手作業でやっていました。この機能は営業側から要望のあったものなのですが、本当に役に立っています」(管理本部 情報システム課 橋本 藤太郎氏)。

また、仕入れに対しても、売上実績から販売指数を割り出し、在庫切れを予測するシステムを導入し、システムによって発注の支援を行っている。「輸入ワインは船便が中心。通常、発注して入荷まで1ヶ月はかかりますから、常に1ヵ月先を予想して発注しなければならないんですよ」(南氏)。1ヶ月後にどのワインにどれだけ需要があるか? 最後は、勘とセンスが頼りというが、1000を超えるアイテムを管理するのだから、システムなしにはやっていけない。

    全国展開を支えるWeb販売システムVinoforet

同社では、WebによるB2B販売も展開している。「得意先は、北海道から沖縄まで、全県に渡っているが、業界の再編が起きています。ビールメーカーが総合酒類メーカーになっていく。そうすると、営業マンの数で圧倒的に有利な大手に対して、少ない人数でいかに効率よく販売していくかが課題なんです」(南氏)。同社では40数名の営業マンで74億円の売り上げを達成している。「システムがあるからこれだけ売れるんです。中には、Webからの売り上げが20数%という人もいますよ」

現在、操作性をさらに高めるべく、システムの改修を計画しているという。「骨組みはできたので、要求は、かゆいところに手が届くという範囲に広がってきています」(秦氏)。要求は尽きないようだが、劇的な効率化を実現したシステムには、大いに満足しているようだ。「非常に満足で頼りにしています。ミガロさんがいらっしゃらなかったらと日々実感しています」

「コンピュータにまかせられるところはまかせ、営業マンにしかできないことに力を入れる。オペレーションについては、ロスやストレスのないものを提供していくのが、情報システム部門の役割だと考えています」南氏は、こう締めくくった。

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メタフレームを使っている同社のシステムでは、パフォーマンスに対しても特別な配慮がなされている。「通常は、ローカルキャッシュを使ってパフォーマンスを上げるのですが、ここでは使えない。そのため、クライアントから見た場合に、iSeriesに対して複数の更新をしないようにしてパフォーマンスをあげました」(株式会社ミガロ システム事業部 システム1課 課長 小牧 通浩氏)。こうした細かい配慮が、ユーザビリティの向上にもつながっているのだろう。

株式会社モトックス

 大阪府東大阪市小阪本町1-9-10

 TEL 06-6723-3131(代)

 www.mottox.co.jp

会社概要

フランス、イタリア、スペイン、ドイツという伝統的なワイナリーからカリフォルニア、オーストラリア、南アフリカなどのニューワールドまで世界11カ国より、「テイスト」「スタイル」「バリュー」にこだわり、吟味したワイン(定番アイテム1100種類)、日本の北から南まで、その地方でこよなく愛されている地酒、焼酎、泡盛という和酒を扱う。

業種

  • 酒類専門商社(輸入ワイン、全国銘酒、焼酎、泡盛、他)

システム

  • 販売管理システムMASSIVE

課題

  • 分散拠点での販売管理システムへの効率的なアクセス
  • 増え続ける商品アイテムへの対応
  • 稀少ワインなどに対する確実でリアルタイムの在庫管理

使用製品

  • Delphi、Delphi/400

成果

  • 東京、大阪のいずれのオフィスからもストレスなくシステムを利用可能に
  • リアルタイム情報管理により、在庫の適正管理が可能に
  • Webベースの販売システムにより、効率的な販売を実現


Delphiについて

驚異的な生産性を実現したWindows向けビジュアル開発ツール。業界トップクラスの高速コンパイラに、豊富なビジュアルコンポーネントを搭載し、マウス操作ですばやく目的のアプリケーションを開発できる。最新バージョンは、Borland Developer Studioに統合され、マルチ言語での開発にも対応。入門者向けには、Turbo Delphiとして無償版、エントリー版を用意している。

Delphi/400は、iSeries(i5、AS/400)にネイティブ接続可能なDelphi製品で、Delphiの高度なユーザーインターフェイス開発機能をiSeriesクライアント用に利用できる生産性/パフォーマンスともに優れた製品。日本では、株式会社ミガロ(http://www.migaro.co.jp/)が、販売/サポートしている。

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