FireMonkey アプリケーションの作成と、クロスプラットフォームでの実行

By: Chikako Yonezawa

Abstract: この記事では、Delphi で、簡単な FireMonkey アプリケーションを作成し、それを Win32m Win64, Mac OSX で動作させる手順を紹介します。

この記事では、Delphi で、簡単な FireMonkey アプリケーションを作成し、それを Win32, Win64, Mac OSX で動作させる手順を紹介します。

まずはクロスプラットフォームで実行させる FireMonkey アプリケーションを作成します。

    FireMonkey アプリケーションの作成

  1. Delphi XE2 を起動し、[ファイル|新規作成|FireMonkey HD アプリケーション]を選択します。

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  1. 空のフォームが表示されますので、ツールパレットから TViewPoint3D コンポーネントをフォーム上に配置します。

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  1. 配置した ViewPoint3D コンポーネント上に TStrokeCubeを配置します。

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  1. StrokeCubeの大きさ、角度をマウスで調節します。

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  1. StrokeCube に色を付けたいので、Material プロパティの Diffuse プロパティを好みの色に設定します。(この例では Crimson に設定しています)

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  1. 簡単なアニメーションを実行させます。オブジェクトインスペクタで StrokeCubeの Heightプロパティをマウスで選択し、右側に表示されている▼ボタンを押し、「TFloatAnimationの作成」を選択します。

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  1. FloatAnimationコンポーネントが生成されますので、この FloatAnimationコンポーネントのプロパティを設定し、アニメーション動作を設定します。
  2. Enabledプロパティを Trueに設定し、アニメーション動作を行うようにします。
  3. また Loop プロパティを Trueに設定し、アニメーション動作を繰り返すようにします。
  4. 開始値である StartValue を 1に、終了値である StopValueを 11に設定します。
  5. このアニメーションの動作する期間である Durationプロパティを 5に、変化させるタイミングである Delayプロパティを 0.1に設定します。

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これでアプリケーションが完成しました。

IDEのメニューより[ファイル|すべて保存]を選択して、作成したアプリケーションを保存します。

今回は、 C:\Users\<ユーザー名>\Documents\RAD Studio\Projectsフォルダの下に \FireMonkeyDemo というフォルダを作成し、Unit1.pasを FireMonkeyDemo.pasに、Project1.dprojをFireMonkeyDemoProject.dprojと名前を変更して保存します。(Windows 7 64bit環境で実行しています)

メニューの[実行|デバッガを使わずに実行] を選択して、作成したアプリケーションを動作さます。

StrokeCubeの Heightが変化している様子を確認できると思います。

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    どこに何が作成されるの?

    32ビット Windows アプリケーションの場合

通常デフォルトのターゲットプラットフォームは 32ビット Windowsとなっています。

プロジェクトマネージャ上のターゲットプラットフォームのツリーを展開すると、32ビット Windowsのみが定義されていることを確認できます。

また、同じプロジェクトマネージャ上のビルド構成を確認すると、Debugの所が太字(アクティブ)になっています。

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この場合ビルドされた実行ファイルとコンパイル済みユニット(.dcu)は C:\Users\<ユーザー名>\Documents\RAD Studio\Projects\FireMonkeyDemo\Win32\Debugフォルダ下に作成されます。

RAD Studio/Delphi/C++Builderでは、デバック時とリリース時とで、ビルドの構成を変えて実行ファイルを生成させることが可能ですが、今回はデフォルトのままで操作します。

プロジェクトマネージャー上で、ビルド構成の部分を展開させて Releaseをマウスでダブルクリックすると、Releaseの文字が太字になり、ビルド構成が Releaseに切り替わります。

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この状態でビルドすると、今度は、C:\Users\<ユーザー名>\Documents\RAD Studio\Projects\FireMonkeyDemo\Win32\Releaseフォルダ下に実行ファイルとコンパイル済みユニット(.dcu)が生成されます。

    64ビット Windows アプリケーションの場合

では次に、このアプリケーションを 64ビットWindowsアプリケーションとしてビルドしましょう。

特に難しい設定はありません。

プロジェクトマネージャ上でターゲットプラットフォーム(Win32)の部分をマウスで選択し、マウスの右ボタンを押し、「プラットフォームの追加」を選択します。選択ダイアログが表示されますので、64ビットWindowsを選択し[OK]ボタンを押します。

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これにより、プロジェクトマネージャ上のターゲットプラットフォームのツリー上に 64ビットWindowsが追加されます。

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ターゲットプラットフォームで、64ビットWindowsがアクティブ(太字)であることを確認して、ビルドを行います。

これだけで、64ビットWindowsアプリケーションとしてビルドが完了します。

作成された実行ファイルとコンパイル済みユニットは、

Debugの場合は C:\Users\<ユーザー名>\Documents\RAD Studio\Projects\FireMonkeyDemo\Win64\Debug

Releaseの場合は C:\Users\<ユーザー名>\Documents\RAD Studio\Projects\FireMonkeyDemo\Win64\Release

のフォルダ下にそれぞれ作成されます。

    Mac OSX の場合

では、最後に Mac OSXアプリケーションとしてビルドを行います。

64ビットWindowsアプリケーションの時と同様に、ターゲットプラットフォームを追加します。

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同様にビルドを行うと、今回は、警告が表示されます。

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OSX用にビルドされたアプリケーションは Windows上で実行することができません。

では、どうするのかというと、Mac OSX環境へリモート接続し、接続先の Mac OSX環境へ実行ファイルを送り、実行させる必要があります。

リモート接続を行い、Mac OSX上でアプリケーションを実行させるために、プラットフォームアシスタントが用意されています。

プラットフォームアシスタントは、インストールフォルダの PAServerフォルダ内にあります(デフォルトでは C:\Program Files\Embarcadero\RAD Studio\9.0\PAServer となります)。

この中の setup_paserver.zip を Mac OSX側にコピーして zipファイルを解凍し、setup_paserverを実行すると、インストーラが起動しますので、Mac OSXに プラットフォームアシスタントをインストールします。

インストールされた、プラットフォームアシスタントを起動します。

プラットフォームアシスタントは、通常、Mac OSXを使用しているユーザーの

/ホーム(USER_HOME)/アプリケーション/Embarcadero/PAServer ディレクトリ下に、PAServerという名前でインストールされています。

Finderで、PAServerをダブルクリックする、または、ターミナルを起動し、cdコマンドで PAServerがインストールされているディレクトリに移動し、

> ./PAServer

のいずれかで起動します。

Passwordの入力を求められますが、特に設定していなけでば、そのまま Enterを押します。

これで、ポート 64211(デフォルト)を使用したプラットフォームアシスタントが起動しました。

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また、使用する Mac OSXマシンの名前(DNS検索で検索できるネットワーク上のマシン名)、および IPアドレスを確認しておきましょう。

メモ: Mac OSXの IPアドレスは ifconfigコマンドにて確認ができます。

Mac OSX側の準備が整ったら Windows側の Delphi 開発環境に戻ります。

プロジェクトマネージャのターゲットプラットフォームの OS X をマウスで選択し、マウスの右ボタンを押します。

表示されたポップアップメニューから「リモートプロファイルの割り当て」を選択します。

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「'OS X'プラットフォーム用リモートプロファイルの選択」ダイアログが表示されますので、画面の下にある [追加] ボタンをクリックします。

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「リモートプロファイルの作成」ダイアログが表示されます。

プロファイル名の部分に、任意の名称を入力し、[次へ」 をクリックします。

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ホストマシンの情報をセットする画面に移ります。ここでホスト名の部分に、Mac OSXマシンの名前、または IPアドレスを入力します。

PAServerのパスワードを設定していない場合、パスワードの欄の入力は不要です。

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[接続テスト] ボタンをクリックし、PAServerに接続できるかを確認します。

次に「C++ディレクトリ情報」の設定画面が表示されますが、今回は Delphiですので、[終了]ボタンをクリックし、リモートプロファイルの設定を終了します。

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リモートプロファイルの設定が終わりましたので、再度アプリケージョンをビルドして実行してみましょう。

今度は、接続している Mac OSX 上で、アプリケージョンが起動されるのを確認することができます。

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なお、ビルドされた実行ファイルは、デフォルトで、Mac OSX上の

/ホーム(USER_HOME)/アプリケーション/Embarcadero/PAServer/scratch-dir/<Windowsのユーザー名>-OSX

下に作成され、実行されます。

    まとめ

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