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Delphi XE2 および C++Builder XE2 のリリース ノート
By: Masahiro Arai
Abstract: Delphi XE2 および C++Builder XE2 のリリース ノート
XE2 のリリース ノート
このリリース ノートには、主な製品ドキュメントに含まれていない可能性のある重要な情報が記載されています。このページのすべての内容に目を通されることをお勧めします。このリリース ノートの最新版は、http://docwiki.embarcadero.com/RADStudio/XE2/ja/XE2_のリリース_ノート を参照してください。
インストール、配置、およびライセンスの問題については、Install.htm、Deploy.htm、License.rtf の各ファイルを参照してください。これらのファイルは、デフォルトで C:\Program Files\Embarcadero\RAD Studio\x.x
にインストールされています。
本製品のインストール、アンインストール、アップグレード
本製品をインストール、アンインストール、またはアップグレードする前に、Install.htm ファイルおよび License.rtf ファイルをお読みください。Install.htm ファイルには、システム要件と必要な空き領域、およびインストールとアップグレードの手順が記述されています。
Install.htm ファイルは、以下の場所にあります。
- docwiki 最新版: XE2 のインストール ノート
- Installer.zip ファイル内
- インストール ランチャで[ヘルプ]ボタンをクリックする
- 製品をインストールしたディレクトリ内。デフォルトでは以下に置かれます。
C:\Program Files\Embarcadero\RAD Studio\x.x
一般的な注意事項
以前のバージョンのライセンス
XE2 ライセンスには、次に示す以前の製品バージョンが含まれています。
- Delphi XE2 は、Delphi XE、2010、2009、2007 および 7 の各ライセンスを含みます。
- C++Builder XE2 は C++Builder XE、2010、2009、2007 および 6 の各ライセンスを含みます。
- RAD Studio XE2 は、上記にリストした製品の以前のバージョンのライセンスを含みます。
ライセンスについての詳細は、「XE2 のインストール ノート」または製品をインストールしたディレクトリ内にある Install.htm ファイルを参照してください。
コンポーネント インストーラ用のレジストリ キー
VCL コンポーネント ベンダへの注意: コンポーネントのインストーラによって、本製品のレジストリにコンポーネントのパスを追加する場合は、以下にレジストリ キーを追加する必要があります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Embarcadero\BDS\x.x\Globals
ForceEnvOptionsUpdate という文字列値を追加します(既に存在する場合は更新します)。その値を文字列値 "1" に設定します。この値が "1" の場合、次回 IDE が実行されたときに、ディスク上の EnvOptions.proj ファイルが更新されて、コンポーネント インストーラが追加したパスが追加されます。EnvOptions.proj ファイルは、IDE の新しい MSBuild ビルド エンジンが、IDE の[ツール|オプション...]ダイアログの[ライブラリ - Win32]ページに登録されているパスをインクルードするために利用するメカニズムです。
コンポーネント インストーラが次のレジストリ キーのいずれかを更新する場合も、Globals\ForceEnvOptionsUpdate キーの追加または更新が必要です。
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Browsing Path
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Debug DCU Path
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Namespace Search Path
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Package DCP Output
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Package DPL Output
- Software\Embarcadero\BDS\x.x\Library\Search Path
プラットフォームが無効という問題
システムに不明なプラットフォームの値が設定されている場合(事前設定されたシステム変数の %Platform% など)、以下のエラー メッセージが表示されます。
Invalid PLATFORM variable "(value)". PLATFORM must be one of the following: "Win32", "Win64", or "OSX32".
(PLATFORM 変数 "(値)" が無効です。PLATFORM は "Win32"、"Win64"、"OSX32" のいずれかでなければなりません。)
システムの環境で PLATFORM が定義されている場合には、RAD Studio IDE で上書きするか、コマンド ラインで MSBuild に対して明示的に渡す(/p:Platform=Win32
など)必要があります。
独自コンポーネントのユニット スコープ名
ユニット スコープ名は XE2 リリースで新しく追加されたものです。一般に、コンポーネントの作成時にコンポーネントにユニット スコープ名を指定する必要はありません。追加される uses
のエントリに自動的にスコープが付けられるためです。ただし、独自にコンポーネントを作成している場合、以下の手順で、新規および既存のプロジェクトに対してユニット スコープ名を追加することができます。ユニット スコープ名が必要なくなれば、削除することも可能です。
-
レジストリ キー HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\BDS\9.0\Library\<ライブラリ名>
を探します。<ライブラリ名> は、サポート対象のターゲット プラットフォームです(Win32、Win64、OSX32 のいずれか)。
サポート対象ターゲット プラットフォーム(<ライブラリ名>)の Library ディレクトリに、次のキーを作成します。
CompatibilityUnitScopes
-
次の文字列値を追加します。
- 値の名前 = <ベンダ名>(<ベンダ名> はコンポーネントを開発した会社の名前)
- 値のデータ = <ユニット スコープ名>(ユニット スコープ名はセミコロンで区切って指定)
たとえば、次のレジストリ エントリでは、ベンダ MyComponentCompany に 3 つの互換性ユニット スコープ名(NewComp、OldComp、MyComp)を追加しています。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\BDS\9.0\Library\Win32\CompatibilityUnitScopes\MyComponentCompany\MyComp;NewComp;OldComp
「独自作成したコンポーネントへのユニット スコープ名の追加」のヘルプ トピックでは、この方法ほど安全でありませんが、状態に関係なくすべてのプロジェクトに影響を及ぼす回避方法を説明しています。
WebAppDebugger を使用した WebSnap および WebBroker のデバッグ
WebAppDebugger を使用して、WebSnap アプリケーションおよび WebBroker アプリケーションをデバッグするには、まず serverinfo.exe を実行して、このファイル自体を登録する必要があります。ファイルを実行すると、登録は自動的に行われます。この手順は、Web アプリケーション デバッガ(インストール ディレクトリの \bin フォルダにある WebAppDbg.exe)を使用するために必要です。
IDE での基本多言語面以外の Unicode 文字のサポート
Windows® Vista®、Windows® 7 以降の OS では、どの言語でもフォントは正しく表示されます。ただし、XP オペレーティング システムの場合、IDE で使われるフォント(英語版のオペレーティング システムに付属している Tahoma)では、基本多言語面以外の文字の表示がサポートされていません。サロゲート ペアを使用する文字は IDE の一部([オブジェクト インスペクタ]を含む)では正しく表示されません。
正しく表示するには、Windows の[コントロール パネル]の[地域と言語のオプション]を使用して Windows に追加言語をインストールします。詳細については、http://blogs.embarcadero.com/nickhodges/2008/07/17/39073 を参照してください。
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Windows 7 と Windows Vista に関する注意事項
管理者権限でのインストール
Windows Vista の場合、インストールを実行する際に、管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。これは、Program Files ディレクトリに変更を加えるために、高いセキュリティ レベルが必要になるからです。
製品登録クライアントの再起動
Windows Vista では、製品登録クライアントが動作しない場合があります。この問題を回避するには、Windows Live OneCare Firewall が表示されたときに[このプログラムを許可]を選択します。次に、製品登録クライアントを終了して、それを再起動します。[このプログラムをブロック]を選択しないでください。これを選択すると、それ以降に登録ができなくなります。
デバッグには管理者権限が必要
UAC が有効になっている Vista で、実行可能ファイル名に "setup"、"update"、または "install" が含まれる場合、IDE が System Administrator アカウントで起動されていない限り、そのプログラムをデバッグできません。IDE の外で、これらの文字列を含む実行可能ファイルを実行しようとすると、"ユーザー アカウント制御" のダイアログが表示され、System Administrator アカウント用のパスワードの入力を求められます。IDE 内でデバッグなしで実行すると、このプログラムがより高い権限を必要とすることを示すエラーが表示されます。IDE 内でデバッグありで実行すると、プロセス作成エラーが発生します。詳細については、http://blogs.msdn.com/uac/archive/2006/01/13/512776.aspx を参照してください。
TAnimate には TShellResources が必要
TAnimate コンポーネントを Vista や Windows 7 で使用するには、TShellResources コンポーネント([ツール パレット]の[Win32]カテゴリ下)をプロジェクトに追加する必要があります。TShellResources を追加すると、次のリソースが追加されます。
- FindFolder.res
- FindFile.res
- FindComputer.res
- CopyFiles.res
- CopyFile.res
- RecycleFile.res
- EmptyRecycle.res
- DeleteFile.res
BDE の再構成(非推奨)
Windows Vista または Windows 7 で非推奨の BDE をまだ使用している場合は、BDE が C:\<ルート>
ディレクトリにファイルを書き込まないように、BDE を再構成する必要があります。それには、管理者としてログオンし、Program Files\Common Files\Borland Shared\BDE
にある BDEAdmin.exe を実行します。[Nativ]の下の[PARADOX]をクリックし、[NET DIR]をルート ディレクトリ以外の場所を参照するように変更します。推奨するディレクトリは、C:\Users\Public\Documents\RAD Studio です。
マニフェストの問題
Vista 以前のダイアログの選択
共通ダイアログ コンポーネントを含む既存 VCL アプリケーションを再構築して、Vista システムで実行すると、従来のダイアログ(開く、保存、およびメッセージ)ではなく、Vista 形式のダイアログ(ファイルおよびタスク)が使用されます。従来のダイアログを使用する場合は、グローバル変数 UseLatestCommonDialogs をプログラムの最初に false に設定します。これにより、従来の動作が強制されます。
Vista 上の IntraWeb
VCL for the Web(IntraWeb)アプリケーションを実行およびデバッグするには、Windows 2003 または Windows XP を使用する必要があります。Windows Vista を使用している場合は、VCL for the Web アプリケーションをデバッグする際に、ユーザー アカウント制御(UAC)をオフにする必要があります。IntraWeb(VCL for the Web コンポーネントのヘルプを含む)の詳細については、http://www.atozed.com/intraweb/docs/ を参照してください。
WinHelp はサポートされていません
Delphi に関する注意事項
大規模なプロジェクト グループをコンパイルするとメモリ不足のエラーになる可能性がある
この問題を解決するには、プロジェクト グループを閉じ、[プロジェクト マネージャ]で開き直して、グループ内の "エラーになっている" プロジェクトを右クリックし、コンテキスト メニューから[ここから下を|ここから下をすべてビルド]を選択します。残りのプロジェクトのコンパイルは成功するはずです。
プロジェクトが(パッケージではなく).exe ファイルから構成されている場合には、実行時パッケージを有効化してそれを使ってビルドするという方法もあります。次の手順で行います。
- [プロジェクト|オプション...|実行時パッケージ]を開きます。
- [実行時パッケージを使ってリンク]をオンにします。
- [実行時パッケージ]のフィールドをクリックし、現れる参照([...])ボタンをクリックします。
- [実行時パッケージ]ダイアログ ボックスで、次のようにして実行時パッケージのリストに rtl を追加します。
- 中央のフィールドに「rtl」と入力します。
- [追加]をクリックします。
- [OK]をクリックします。
.hpp ヘッダー ファイル
XE から始まったことですが、XE2 でも引き続き、Delphi コンパイラは .hpp ヘッダー ファイルをデフォルトで出力します。これは XE より前のリリースとは違っています。たとえば、順序値によって DLL をインポートしようとすると、コンパイラは "E1025 この仕様はサポートされていません" のメッセージを出力します。.hpp の生成と順序値による DLL のインポートは両立しないためです。しかし、.hpp の生成をオフにすると、順序値で DLL をインポートすることができます。[プロジェクト|オプション...|Delphi コンパイラ|出力 - C/C++]のページを開き、[C/C++ 出力ファイルの生成]のオプションで、[DCU のみ生成]など、ヘッダーを含まない値を選択します。
C++Builder に関する注意事項
System.UnicodeString.t_str() が非推奨になりました
UnicodeString.t_str() 関数は、現在の _TCHAR マッピングに関係なく、常に wchar_t* を返すようになりました。
[_TCHAR のマップ先]を[wchar_t]に設定している場合には、この変更による影響はありません。最近のリリースでは、t_str() は const char*([_TCHAR のマップ先]が[char]に設定されている場合)または const wchar_t*([_TCHAR のマップ先]が[wchar_t]に設定されている場合)を返していました。[_TCHAR のマップ先]を[char]に設定している場合は、wchar_t をサポートしていないものに t_str() 関数の結果を代入することはできません(代入するとコンパイラ エラーが発生します)。
char の値を使用するには、次に示すようにコードを変換します。
XE 版以前の場合: mystr.t_str()
XE 版および XE2 版の場合: AnsiString(mystr).c_str()
WebSnap ディレクトリの指定
C++Builder を WebSnap と共に使用している場合、実行可能ファイルが HTML ファイルと同じディレクトリに書き込まれることを確認してください。実行可能ファイルがプロジェクト ディレクトリに書き込まれるようにするには、[プロジェクト|オプション...|パスとシンボル定義|最終出力]にドット(".")を入力します。
コード補完問題の解決
まれに、C++ の支援機能で、プロジェクトのプリコンパイル済みヘッダーが再生成されたときに完全な結果が得られないか、失敗することがあります。このような問題が発生した場合は、次のアクションのいずれかで、問題が解決します。
- プロジェクトを再びメイクする
- プリコンパイル済みヘッダーを削除する
- プロジェクトをクリーンアップして、メイクする
Delphi DesignIntf および DesignEditors ツールの使用
DesignIntf および DesignEditors ツールを使用した Delphi ユニットを含む C++ パッケージを作成する場合、[プロジェクト|オプション...|Delphi コンパイラ|その他のオプション]を設定する必要があります。[コンパイル時に使用するパッケージ]コンボ ボックスに DesignIDE を追加します。
データベースに関する注意事項
Unicode とドライバ
次のデータベース ドライバでは Unicode が有効ではありません。
接続の失敗
Delphi 2007 から Delphi XE2 にデータベース アプリケーションをアップグレードしている場合は、接続に失敗することがあります。回避するには、uses 句に DBX<データベース名> を追加します。たとえば、TSQLConnection を使用して、Oracle データベースに接続している場合は、DBXOracle を uses 句に追加する必要があります。
以下の組み合わせについては、テスト済みです。
LibMySQL.dll(5.1.XX) |
DBXMys.dll |
MySQL 4.0.XX Server |
LibMySQL.dll(5.1.XX) |
DBXMys.dll |
MySQL 4.0.XX Server |
LibMySQL.dll(5.1.XX) |
DBXMys.dll |
MySQL 5.0.XX Server |
LibMySQL.dll(5.1.XX) |
DBXMys.dll |
MySQL 5.1.XX Server |
複数バージョンのインストール下ではドライバは競合する
本製品の以前のバージョンもインストールされているときに古いバージョンの使用を試みる場合は、IDE から実行したとき、本リリースのドライバが読み込まれます。これは、\bin ディレクトリがシステム パスの中で前にあるからです。古いドライバを使用するための 1 つのソリューションは、[ツール|オプション...|環境変数]で表示されるパスにオーバーライドを追加し、パスの先頭に古い \bin ディレクトリを配置します。
サポート対象サーバー
dbExpress
- InterBase XE、2009、2007、7.5.1、7.1*、8.0*、6.5*(すべて)(ドライバ dbxINT.dll、クライアント GDS32.DLL)
- Firebird 2.5、2.1、1.5(Ent)(ドライバ dbxfb.dll、クライアント fbclient.dll)
- Sybase SQL Anywhere 12、11、10、9、8*(Ent)(ドライバ dbxASA.dll、クライアント dbodbc*.dll)
- DB2 UDB 9.5、9.1、8.x*、7.x*(Ent)(ドライバ dbxDB2.dll、クライアント db2cli.dll)
- Informix 9.x(Ent)(ドライバ dbxINF.dll、クライアント isqlb09a.dll)
- Microsoft SQL Server 2008、2005、2000(Ent)(ドライバ dbxMSS.dll、クライアント sqlncli10.dll)
- MySQL 5.1、5.0.27、4.1*(すべて)(ドライバ dbxMYS.dll、クライアント libmysql.dll)
- Oracle 11g、10g、9.2.0*、9.1.0*(Ent)(ドライバ dbxora.dll、クライアント OCI.DLL)
- Sybase ASE 12.5(Ent)(ドライバ dbxASE.dll、クライアント libct.dll & libcs.dll)
*このバージョンのデータベースでは、ドライバの動作は完全には保証されていません。
モデリングに関する注意事項
[プロジェクト マネージャ]の[モデル ビュー]タブでコンテキスト メニューを開いたときに(右クリック)、[ダイアグラムを開く]コマンドが有効になっていない場合があります。ただしその場合でも、淡色表示された[ダイアグラムを開く]コマンドをダブルクリックすると、[ダイアグラム]ビューを開くことができます。
デバッガに関する注意事項
Mac OS X の例外により生じる予期しない結果
Mac OS X では、実行時ライブラリによって特定の OS 例外が Delphi 言語例外にマッピングされます。これには、Mach レベルの例外 EXC_BAD_ACCESS、EXEC_ARITHMETIC、EXC_BAD_INSTRUCTION や、それに相当する Unix レベルのシグナルが含まれます。この機能はデバッグとの互換性がなく、プロセスがデバッグ用に作られている場合には無効になっています。デバッガは、例外が発生するとユーザーに通知します。ただし、例外を捕捉して続行ことを前提に作成されたプログラムでは、デバッガを使って実行している場合には異なる動作をする可能性があります。
クラッシュ後の Mac のメッセージ
OS X アプリケーションの中に処理されない例外が含まれている場合、デバッガから例外通知が表示され、中断するか続行するか無視するかを選択することができます。続行を選択し、さらにターゲットの Mac 上に Xcode がインストールされている場合には、Mac によって "予期しない終了" の警告メッセージが表示され、Apple へレポートを送信するかどうかを尋ねられます。この警告は、Mac の[デベロッパ|アプリケーション|ユーティリティ]にある[CrashReporterPrefs]ページで無効にすることができます。[サーバー]ボタンをクリックして、無人運用ができるようにします。
コード内のデータ ブレークポイント
コード内にデータ ブレークポイントを置こうとすると、プログラムが破損する場合があります。たとえば、VMT スロットにデータ ブレークポイントを置くと、プログラムが間違った場所にジャンプする場合があります(アドレスの "最後の" バイトが 0xcc に上書きされる)。
[実行|プログラムからデタッチ]後の問題
デバッグ セッションで[実行|プログラムからデタッチ]を実行した後、別のデバッグ セッションを開始すると、IDE が凍結する可能性があります。
System Mechanic 7 Pro はデバッガと互換性がありません
System Mechanic 7 Pro は、統合デバッガの機能を無効にします。プロセスがすぐに終了することと、イベント ログ ビューに診断メッセージが表示されることが報告されています。この製品がインストールされている場合は、サービス マネージャを使用して "iolo DMV Service" の実行を無効にすることで、デバッグ機能を復元できます。
国際化に関する注意事項
ITE/ETM プロジェクトを Delphi 7 から移行する
ITE/ETM プロジェクトを Delphi 7 からアップグレードするには、ユーザーの dfm をテキスト形式にする必要があります。この変換を実行するには、convert.exe(デフォルトでは C:\Program Files\CodeGear\RAD Studio\8.0\bin にインストール)を使用します。
プロジェクトがインポートされ、リソース dll がリソース DLL ウィザードで更新された後に、リソース dll が更新されていないようにみえる問題が発生することがあります。この場合、ウィザードで単にもう 1 度更新すると、問題が解決します。
ユーザー ロケールを UI ロケールとして使用する
ユーザー ロケールを UI ロケールとして使用することはお勧めできません。ユーザー ロケールは、数値や日付および時刻の形式を制御するものです。UI ロケールは、特定の言語について、メニューやエラー メッセージなど人間が読むことのできるすべてのテキストを制御するものです。
VCL/RTL とロケール
VCL/RTL では、Windows で使われているものと同じローカライズ済みモジュールが選択されます。ユーザー ロケールを使用して UI モジュールを選択したい場合には、OverrideUIWithUserLocale.pas というユニットを新規作成し、次のコードを貼り付けます。
unit OverrideUIWithUserLocale;
interface
implementation
uses Windows;
initialization
SetLocaleOverride(GetUILanguages(GetThreadLocale));
end.
この OverrideUIWithUserLocale ユニットを、uses セクションの先頭に追加します。
program Project1;
uses
OverrideUIWithUserLocale,
Forms,
Unit1 in 'Unit1.pas' {Form1};
FireMonkey に関する注意事項
FireMonkey では埋め込みデザイナが必要
FireMonkey では埋め込みのフォーム デザイナしかサポートしていません。埋め込み以外のデザイナを使うように IDE が設定されている(つまり、[ツール|オプション...|環境オプション|VCL デザイナ|埋め込みデザイナ]がオフになっている)場合、FireMonkey プロジェクトでは、FireMonkey フォーム ユニットが単なる Delphi ユニットであるかのように表示されます。フォーム デザイナは使用できません。フォーム デザイナを使用するには、[埋め込みデザイナ]を使用するオプションをオンにして、IDE を再起動してください。
Esc キーを押すとグリッド ダイアログが閉じてしまう
モーダル フォーム内でグリッドを編集している(つまり、グリッド セルでテキストを入力している)ときに Esc キーを押すと、意図せずにモーダル ダイアログを閉じてしまう可能性があります。
FireMonkey デザイナにおける Indy TIdAntiFreeze の次善策
FMX アプリケーションで設計時コンポーネントとして Indy TIdAntiFreeze クラスを使用することはできません。その代わりに、FMX.IdAntiFreeze を uses 句に追加し、プログラムでインスタンス化してください。
VCL/RTL に関する注意事項
VCL Styles BorderStyle の bsDialog、bsSingle、bsToolWindow の境界の問題
フォームの BorderStyle の bsDialog、bsSingle 、bsToolWindow を使用すると、右側のウィンドウ境界がクライアント領域を侵害するように表示されます。
スタイル付きアプリケーションでポップアップ フォームが閉じてしまう
スタイルを使用したアプリケーションで、Form.Close が正しく動作せず、フォーカスが外れたときにポップアップ フォームが閉じてしまう可能性があります。
if it loses focus.
ランタイム テーマと TImageList.ColorDepth
TImageList.ColorDepth プロパティに cd32Bit を設定し、ImageList に透明画像が含まれる場合は、画像がコントロール上で描画されるとき正しくブレンドするようにランタイム テーマを有効にする必要があります。IDE の[プロジェクト|オプション...|アプリケーション]で設定します。
XML に対しての ClientDataSet.SaveToFile での Unicode の問題
各国語文字が String/Memo フィールドで使用されている場合は、XML に対して TCustomClientDataSet.SaveToFile では不正データが生成されることがあります。たとえば、アクセント付き文字の代わりにスペースが表示されることがあります。
TNotifyIconData における SizeOf の問題
Windows SDK の変更により、SizeOf(TNotifyIconData) の呼び出しでは、Windows Vista より前のバージョンでは結果が不正確になります。TNotifyIconData.SizeOf メソッドを呼び出すと、すべてのバージョンの Windows で正しいサイズが返ります。
ActiveX に関する注意事項
64 ビットのタイプ ライブラリや ActiveX コントロールのインポートには TLIBIMP を使用する
[コンポーネント|コンポーネントのインポート...]ウィザードでは、32 ビット レジストリしか確認しません。そのため、64 ビット システムでの実行中に 64 ビット固有のタイプ ライブラリや ActiveX コントロールをインポートしたい場合には、TLIBIMP を直接使用する必要があります。
64 ビットの DLL やインプロセス サーバーの登録には 64 ビット TRegSvr を使用する
IDE は 32 ビット プロセスなので、64 ビットのインプロセス/DLL サーバーを登録できません(32 ビット プロセスには 64 ビット DLL を読み込めません)。64 ビット インプロセス サーバーを登録するには、$(BDS)\bin64\TRegSvr.exe にある 64 ビット版 TRegSvr.exe を使用する必要があります。
C++ の ActiveX ライブラリでは静的 RTL およびパッケージの使用が必要
すべての C++ の ActiveX ライブラリ(ATL または DAX の使用)では静的 RTL およびパッケージの使用が必要です。設定するには、[プロジェクト|オプション...]に移動します。
- [C++ リンカ]ページで、[動的 RTL とリンク]に[false]を設定します。
- [パッケージ]ページで、[実行時パッケージを使って構築]をオフにします。
SOAP サーバーに関する注意事項
[ファイル|新規作成|その他...|Web サービス|WSDL インポータ]から[WSDL のインポート]ウィザードを起動して無効な URL を入力すると、次のようなエラー メッセージが出力される可能性があります。
Unable to load WSDL File/Location: <wrongURL>. Error [Empty document].
(WSDL ファイル/位置を読み込めません: <不正な URL>。エラー [ドキュメントが空です])
Unable to load WSDL File/Location: <wrongURL>. Error [Whitespace not allowed at this location]
(WSDL ファイル/位置を読み込めません: <不正な URL>。エラー [この場所ではホワイトスペースを使用できません])
これを回避するには、別の経路([コンポーネント|WSDL のインポート...])で WSDL インポータを起動することをお勧めします。そうすると、エラーはウィザード内で捕捉されるはずです。
Win32 SOAP サーバー サポートでは、従来の RPC/エンコード形式の Web サービスを生成します。ドキュメント/リテラル サービスやその他の WS-I 準拠形式のサービスが必要な場合には、Delphi Prism を使用して SOAP サーバーを構築する必要があります。Delphi Prism では、WS-I 準拠形式など、.NET Framework でサポートされている SOAP 仕様をサポートしています。
ヘルプに関する注意事項
インストールされたヘルプの場所: デフォルトでは、ヘルプ ファイルは C:\Program Files\Embarcadero\RAD Studio\X.X\Help\Doc にインストールされます。
現在未解決となっている問題の情報は、「ヘルプにおける既知の問題」を参照してください。
docwiki に最新の内容が追加されました: RAD Studio ヘルプは http://docwiki.embarcadero.com にある docwiki から生成されています。RAD Studio ユーザーなら誰でも、docwiki に参加できます。docwiki を見ると、常に最新のヘルプを確認できます。実際の wiki は次の 3 つに分かれています。
Microsoft Document Explorer 2008(DExplore.exe): ローカルにインストールされた Delphi XE2 と C++Builder XE2 のドキュメントを表示するには、DExplore が必要です。Microsoft Document Explorer 2008 がインストールされていない場合は、ヘルプ システムのインストールの一部としてインストールされます。
Microsoft Document Explorer XE のプレリリース バージョンのライセンスが表示されるという既知の問題があります。
MS SDK ヘルプ:Microsoft Windows Platform SDK ヘルプは、デフォルトでは製品ヘルプと一緒にインストールされません。ヘルプのインストール時に、[機能の選択]ページで[MS SDK ヘルプ]の項目を[ローカル ハード ドライブにインストールする]に設定すると、MS SDK ヘルプをインストールすることができます。詳細は、Install.html ファイルを参照してください。
ヘルプでの検索と索引の絞り込み: 特定のヘルプ(MSDN オンラインなど)を選択して、オンライン ヘルプで検索や索引機能を使用できます。ヘルプ ビューアの高度な設定の詳細については、http://edn.embarcadero.com/article/37562 で公開されている EDN の記事 "Getting the Best Results with RAD Studio Online Help(RAD Studio オンライン ヘルプで最高の結果を)" を参照してください。
IntraWeb のドキュメント: IntraWeb(VCL for the Web コンポーネントのヘルプを含む)の詳細については、http://www.atozed.com/intraweb/docs/ を参照してください。
関連項目
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